人材育成支援

県立新潟工業高等学校の課題研究を支援

しています(CSR活動)

新潟工業高等学校では 土木科の3年生をチームに分け課題研究に取り組んでおり
オリスはその中の8人で構成されるチームを支援しています(平成28年4月〜平成29年1月予定)。

研究課題の目的は
  1. 測量実習の授業に最新の技術及び手法を取り入れ、実習のレベルアップを図る
  2. 課題研究の授業にて、科学技術テーマを設定し、企業と連携した課題研究を行う
  3. 校内課題研究発表会を通じて、プレゼン能力を身につける
で、今回のテーマは『新技術による地理情報を活用した未来の研究』です。

支援していること

これから社会で活躍される生徒のみなさんに、空間データの作成とその利用を学んでいただく
CSR活動として、写真測量、GNSS(GPS)計測、UAVによる空撮、地理情報システム(GIS)などを
実際に体験し感じ空間データの利用を考えていただけるよう工夫しています。

写真測量の基礎

写真測量の基礎では、HARD OFF ECOスタジアム新潟 が写っている対の空中写真等を用意し
学校が所有する反射式実体鏡で実体視を体験してもらいました。

実体鏡で実体視
「おおぉぉ〜 観客席が迫ってくるぅ!!」
実体視に感動してもらいました v(^_^)v

三角形の相似を使って、簡単な写真縮尺などの計算問題を準備し、生徒たちに
解いてもらいました。
簡単な写真縮尺等の計算問題

基準点測量

構内を囲むように3点の基準点を設け、GNSS を使ってそれらを計測します。
GNSS は、アメリカの GPS 衛星とロシアの GLONASS 衛星を使った測位技術です。

基準点の選点は、見通しが確保され建物等の影響が少ない場所を選ぶことが重要となります。
オリス GNSS 担当技術者の経験を活かし、基準点の場所を生徒のみなさんと検討し決めました。
基準点の選点

GNSS 計測の知識として
  1. 基準点設置に係るGNSS測量の流れについて
  2. GNSSを利用した測量の業務について
の講習会を北斗会館にて開催しました。
GNSS計測の講習

GNSS 計測では、基準点の場所で正確に安定して三脚を据えることが重要となります。
GNSS 担当技術者が現場仕込みの三脚据え付け技術を生徒のみなさんに伝授しました。
三脚据え付け技術の伝授

GNSS 計測はアンテナを設置し数時間測定データを取得し、それらデータを解析して
成果が得られます。
基準点間の距離を GNSS 成果とトータルステーション計測結果と比較してみたところ
なんと誤差が1ミリメートル程度!
新技術による計測成果の凄さを共感できました。
設置した基準点は、新潟工業高等学校の今後の測量実習等に活用されることを期待
します!

UAV による空撮

新しい計測技術のひとつに UAV による写真計測があります。新潟工業高等学校規模の
敷地範囲を計測するには UAV の利用が適しているといえます。

UAV による空撮は次のような準備が必要となります。

  1. 国土交通省へ飛行許可の申請
  2. 安全確保のため離着陸の場所の設定
  3. 対空標識の設置とそれら測位
  4. 飛行予定の高度やコースそして撮影間隔時間の設定等
  5. GPS や GLONASS 衛星配置の確認など
UAV による空撮準備の説明
UAV による空撮準備の説明をしています。

オクトコプタとコントローラ
UAV のマルチコプタ(オクトコプタ)とコントローラです。

オクトコプタのフライト
フライトしました。やはり感動です。
設定された高度やコースで撮影が開始されます。

撮影された数百枚の空中写真を解析しオルソ画像や三次元の点群データを作成する
ことができます。それら三次元の点群データを使ってアニメーションや3DのPDFを作成
できます。

  1. オルソ画像はオルソ画像リンク(364KBytes)から
  2. 三次元点群データを使ったアニメーションはアニメーションリンク(96.2MBytes)から
  3. 三次元点群データを使った3DのPDFは3DのPDFリンク(16.9MBytes)から
    (3DのPDFリンクでマウス右ボタン→名前を付けてリンク先を保存 してから)
それぞれ閲覧ができます。

地理情報システム

GNSS による計測では、構内に設置した基準点の座標を得ることができました。
UAV による空撮では、構内のオルソ画像や三次元の点群データを得ることができました。

フリーで提供されている QuantumGIS(QGIS) を使って今までの成果を集約してみました。
背景には国土地理院からネット配信で提供されている地理院地図を用いるため平面直角座標系
(EPSG:2450)の成果を 緯度経度のWGS84(EPSG:4326)に変換し地理院地図上に基準点とオルソ画像
を表示してみました。
QGIS画面イメージ
重ね合わせにドキドキでしたがぴったり重なり、各担当技術者の誠実な対応に有難さを感じました。

三次元の点群データから DEM を生成し QGIS に重ねオルソ画像を三次元で表示してみました。
QGISのDEM画面イメージ

地理情報の活用

国土交通省では、土工やコンクリート現場打ち等の生産性向上を目指し i-Construction を推進して
います。
そこで課題研究では i-Construction の理解を深め、グランドに仮想土工構造物を設計し従来法との
比較を試みようとしています。
その土工構造物の設計で必要な平面図、縦断図や横断図作成においても GNSS や UAV による
空撮等の成果が活用されることでしょう。

生徒のみなさんが国土交通省や自治体、ゼネコンや設備関連会社等に就職され、ここでの体験を
もとに地理情報活用の機会を拡げ仕事の生産性を高めてくれることを願っています。

2016.09 中山@オリス